前職の感想
よかった点
- 旧態依然とした日本企業の悪い風習や文化がなく自由な雰囲気であるため居心地は良い
- 英語を業務で使う機会が多く良い経験になる
- "Janglish"だからとバカにされることはない。むしろ何も話さない方が問題視される。いろいろな国の英語に触れられるので(むしろネイティヴがほぼいない)、発音はネイティヴ並みじゃなくても通じるし聞き手も理解しようという雰囲気が良い。
- コンシューマ製品を作っていたためダイレクトにユーザや世間の反応がわかる
- 自分が開発した製品を街で見かけたりネットで評判になったりする。良くも悪くも。
よくなかった点
- 協力会社に開発を委託することが多い
- 個人の志向の問題とも思うが、社員は他チームとの連絡役とタスクとリソースの管理に時間をとられる。もっと開発現場で働きたい自分にはちょっと辛かった。
- リソースとタスク量のアンバランス
- タスクは増えどもリソースは増えず。効率的に業務を回す工夫は現場に委ねられるも現状の業務を回すので精一杯。
- 開発スケジュールはバッファが少なく、リソースもバッファがないため、トラブルは残業でカバー。トラブルはそれなりの規模のプロジェクトには付き物なので、残業前提でプロジェクトを進めていることになる。
- 分業化によってコミュニケーションコストが高い
- 誰に聞いていいかわからないことがよくあり、隙間領域のバグ票などは押し付け合いになりがち。
- 分業化に伴って階層化が進み、中間層は仕事やメッセージのバケツリレーをするだけになる。
こうやって書き出してみると、人月ビジネスとその管理業務が自分の方向性に合わないことと、 人材をコストとみなしてコスト削減の号令を聞き続けるのに疲れたのと、 常に負荷オーバーで楽になる未来が見えなかったいうところだろうか。 技術的バックグラウンドは必要とは言え、開発する余裕がなく調整作業ばかりの毎日で、日に日に違和感ばかりを溜め込んでいた。 もちろん目的やビジネス的成功なき開発は会社では意味をなさないし、できるだけ固定費を削減して利鞘を確保しようというのは正しい。 しかしそれを達成しようとした結果、従業員のモチベーションや心身の健康といった数値化しにくいものを下げてしまうリスクは認識されるべきだと思う。
転職活動をするにあたってコーディング面接対策をしていて、改めて自分の技量の未熟さを痛感したけど、 それでもやはりエンジニアとして調整だけではなく開発にもっともっと時間を割きたいという思いは変わらない。
晴れて転職した先の職場はチームみんながちゃんとコーディングしてるエンジニアという様相で、組織がよりフラットで、以前よりも開発に時間を割けそうである。 初めての技術領域なので慣れないことも多いが、指導を受けながら勉強して一刻も早くチームに貢献できるようになりたい。